INTERVIEW | 2026.04.15

一点ものを、仕組みで。BALLAS様が目指す建設業界の未来。

暮らしを支える建設の裏側には、いくつもの葛藤がある。時代と共に当たり前になった「縦の業界構造」は、いつしか見えない壁となり、煩雑な建設プロセスを生み出してきた。そんな分断されたサプライチェーンを、デジタル基盤を構築することで繋ぎ直そうとしているのが、株式会社BALLAS様(以下、BALLAS)。「一品一様の創造性」と「生産性」の両立。その先に見つめる人間の思考が進化する未来について、代表取締役社長の木村 将之様(以下、木村様)にお伺いしました。


1. 暮らしを支える建設の裏側に存在する「見えない壁」

- BALLASが掲げる「建設を、マス・カスタマイズする」という考え方は、非常にダイナミックでありながら、現場の切実な願いを代弁しているように感じます。まずは、BALLASというプラットフォームが解決しようとしている「問題」について教えてください。

木村様: 時代の変化とともに、建設業界には長らく「縦の構造」が当たり前として存在してきました。設計、製造、施工、調達が分断され、情報が伝言ゲームのように流れていく。この構造そのものが、現場に「見えない壁」を作り出し、煩雑な建設プロセスを生み出していました。

 

その「構造」を改革していきたいというのが根本的な想いですよね?

木村様: そうです。私たちは、この分断されたプロセスを一つのデジタル基盤で繋ぎ直そうとしています。目指しているのは、一品一様の「創造性」を損なうことなく、製造業のような高い「生産性」を両立させる世界。つまり、建設における「マス・カスタマイズ」の実現です。

 

その想いを形にしたのが今回制作したビジョンムービーだと思いますが、何故GEKIをお選びいただいたんでしょうか?

木村様: 大前提、高いレベルのコンセプトや企画内容のご提案、およびコミュニケーションの質、プロセスの円滑さはあります。その上で強く後押しとなったのが、1回目と2回目のご提案内容のブラッシュアップ力です。建設業で持続的に取引内容が改善される仕組みを志向する弊社との親和性、そしてGEKIさんのミッションである「生きる理由を創る」の首尾一貫さがアウトプットに表れていました。

 

 

2. 創造性と生産性の両立

これまでお話をお伺いする中でも、創造性と生産性の両立という言葉が度々出てきていたことが印象的でしたが、それらはなぜ両立することが困難なのでしょうか?

木村様: 「良い建築を考えたい」という純粋な想いが、いつの間にか「作業」に置き換わらずを得ないという状況が多発していることが大きいと思っています。本来、設計者や技術者がすべきは「どうすれば価値を最大化できるか」という思考のはず。ですが実際には、ステークホルダーとの調整や、不整合による図面の修正、認識齟齬による手戻りといった「処理」に、人生の多くの時間を奪われている。

 

価値を創るための時間や思考が、「作業」に置き換わってしまっているわけですね。

木村様: 垂直に分断された伝言ゲームの構造では、情報の劣化が避けられません。特に特注部材(一点もの)を扱う場合、その都度ゼロから図面を引き、属人的な調整や職人さんの勘に頼らざるを得ない。結果として、コストが跳ね上がり、クリエイティブな挑戦がしづらくなる。この「負のループ」こそが、私たちが越えるべき壁なんです。

 

3. 特注部材の「モジュール化」というこれまでにない解

その「壁」を壊すための具体的な解が、BALLASの進める「部材データのモジュール化」ですね。

木村様: はい。私たちは、これまで「その場限りの一点もの」として扱われてきた建設部材のデータを活かし、部材単位で構造化・モジュール化しました。標準のモジュールを使いながら、それを自在に組み合わせることで「カスタマイズ」を可能にしています。

 

「標準」と「カスタム」という、相反する要素をどう結びつけているのでしょうか?

木村様: 製造業の工業性を建設に持ち込む、ということです。設計段階で「作りやすさ(製造性)」をデータとして組み込んでおく。そうすれば、設計者が描いた自由な意匠が、そのまま工場の機械を動かすデータに繋がり、現場で迷いなく組み上がるパーツになる。仕組みがしっかりしているからこそ、創造することに集中できる。この逆転の発想が、私たちのプラットフォームの核心です。

 

4. シームレスなプラットフォームが生む体験価値

設計から調達までの工程が「シームレス」になることで、関係者の体験はどう変わるのでしょうか。

木村様: これまでは、次の工程に情報を渡すたびに「翻訳作業」や「確認作業」が必要でしたBALLASの基盤上では、関係者が同じデータを参照し、一つの円の中で同期します。

 

現場でのストレスも激減しそうですね。

木村様: 「プラモデル」を組み立てるような感覚に変わっていく未来が訪れる可能性があると思っています。届く部材に寸分の狂いもなく、現場合わせや手戻りが消える。現場監督は「不測の事態への対処」に追われる必要がなくなり、本来の品質管理や工程管理に専念できる。この「確実性」が生む安心感こそが、シームレスな体験の価値なんです。

 

5. つくる工程でも人の心を震わせられる存在へ

BALLASが業界の「OS」として浸透した先には、どのような景色が広がっているのでしょうか。

木村様: 事務的な「処理」を仕組みが引き受け、人間が思考することや創造することに全精力を注げる世界です。インフラ施設、産業プラント、商業ビル。それらの巨大な建設物を形づくる工程に、人類のクリエイティビティがより発揮されるようになると思います。それは、人の思考がさらに進化を遂げていくことにもつながる。BALLASは出来上がった建設物の見た目だけではなく、つくる工程でも心を震わせられる存在になっていきたい。そう思っています。

 

ありがとうございます。まさに多くの方が待ち望んでいる偉大な挑戦への道だと感じました。

木村様: その通りです。私たちの挑む道はまだ始まったばかりですが、「一品一様の創造性と生産性」の両立を必ず実現していきます。

 

BALLAS様、ありがとうございました。
採用も絶賛強化中とのことですのでよろしければご覧ください。

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